我慢という美徳

自分だけではない。ほかの人だって大変なのだから。
自分も我慢しなければいけないんだ。
 
私はそう考えるように小さいときからいわれてきました。
別に両親がそういった。
というわけではなく。
日本の世相がそうでしたし、道徳やいろいろな教育書籍も
そうやって教えていたと思うのです。
 
たとえば怪我や病気になったとして。
一番のお医者様にかかりたい。
でも、当然お金なんて無い。
ほかの人だってそうなのだと現状でできることで我慢する。
それが昔の大部分の日本人の姿だったのではと思います。
 
昔に比べれば日本は、考えもつかないほどに発展を遂げたと思います。
それは、皆が我慢して頑張ったからにほかなりません。
中には、ずるい方法を使って勝手放題をするやからもいました。
でも、大部分のひとはそれはいけない事なのだ。
と我慢してきたのです。
 
ところがいつの頃からか
やたらと権利ばかりを主張する人が増えてきました。
 
今回、ニュース記事で報道された事は明らかに異常です。
生活保護受給中の男性が飛行機や新幹線で福岡や東京などの病院に通っていたそうです。
市には「いい医師を探して全国を行脚した」と説明したというのです。
 
これは、生活保護を受けているのだから。
そして病気になっているのだから。
補助を受けて当然という誤った権利の主張の仕方ですね。
 
生活保護は特定の条件がそろわないと受給できません。
条件に合わなかったものはお金が受け取れないのですから、当然治療も我慢しなければならないのです。
 
我慢。
それが人間の生きる権利を侵害している。
そういう主張はいくらでもできるのでしょう。
ですが、
それはうまく権利を主張できる状況に入り込めただけの話。
 
かなりの人数の人たちが、
保護すら受けられず、何をするにも我慢・我慢の生活をしているのも事実なのです。
 
見かけだけの張りぼての。
中身は贅沢だけの弱者の言いたい放題、やりたい放題の権利の主張。
そういう事例は
インターネットが普及したことで次々と明るみに出てきました。
 
昔であれば
その方法を知っていた数少ない人間が行っていた事例だったのが
インターネットの普及で日本全国の情報が共有され
美徳より実を取る人間の様態が明るみに出たのですね。
 
政治家・議員の中には
そういう「弱者」という面だけを取り上げて過剰な「保護」を行って
功績をアピールする者も多いようです。
 
普通の人が。
みんなが我慢をしていることを、理由をつけてお金をせしめてやりたい放題する。
昔の日本人の美徳という価値観にどっぷりと浸かってしまった私にはできないことだと思いましたし。
とても怒りを覚えたニュースでした。
 
多分、ニュース記事に出てきた男性は
はなから旅行をする目的だったのだと思います。
多額の金銭を受け取っていることから
自宅などで、何らかの事業を行っていて利益をも得ていたのでしょう。
弱者に意見するのはご法度という風潮があるので表ざたにはなりませんが
手当てをもらいながら、裏で収入を得ているという事例が日本各地で相当数あるようですね。

Yahoo!ニュース・国内、毎日新聞社の記事↓
生活保護男性が新幹線・飛行機通院、10か月438万受給】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000004-yom-soci